固体地球惑星研究グループ 地震火山ダイナミクス研究サブグループ



研究紹介

サブリーダー:松澤 暢

爆発的噴火が短時間のうちに繰り返し発生する諏訪之瀬島火山は、
		マグマ地震波トモグラフィで写し出された東北日本下の構造上昇
		過程や噴火メカニズムを解明する絶好の野外実験場である。
  地球全体の物質循環を考える上で、プレート沈み込み帯は極めて重要な位置を占めます。 そこは現在も物質の分化と地殻の生成が進行している場であり、地震や火山噴火に代表 されるカタストロフィックな変動現象が地球上で最も活発に現れる場でもあります。 私たちの研究拠点は、世界でも最も典型的なプレート沈み込み帯の一つである、 東北日本沈み込み帯の上に位置しています。



海底地震計
 「地震火山ダイナミクス研究サブグループ」は、これまでの21世紀COEプログラムにおいて、 主に東北日本沈み込み帯を対象として、プレート間固着の時空間ゆらぎ及びプレート 境界地震の発生過程の解析に基づくアスペリティモデルの構築、プレート沈み込みに伴う マグマの生成上昇過程の解明、陸のプレート内における浅発地震の発生過程の解析、 火山の噴火メカニズムのモデル化など、プレート沈み込みに起因する地震発生と 火山活動の研究を先端的に進めて来ました。


また、不均質構造における地震波動伝播の数理的モデルの開発、断層・亀裂系の数理的記述の高度化、 沈み込むスラブとウェッジマントルの微細な速度不均質構造のトモグラフィー解析、稠密な活断層調査等、 詳細な構造解析法の開発とその実践で成果をあげてきました。また、地震破壊や地殻の粘弾性的挙動の研究、 地殻岩石の流動・破壊、摩擦すべりとそれに伴う電磁気現象の解明、マグマの脱ガスメカニズムやマグマ 上昇過程のモデリングなど、物理過程の研究を積極的に進めてきました。


本研究サブグループは、これまでの研究を基礎にしつつ、地球物理学的手法と物質科学的な手法を融合させる ことにより、地震や火山噴火といった変動現象と環境としての島弧・沈み込み帯の構造を対象とした研究と 教育を、以下のようなサブテーマについて、組織的・系統的に強く推進します。


地震波トモグラフィで写し出された東北日本下の構
    (1) 島弧・沈み込み帯における地震ダイナミクスの解明
    (2) 火山噴火のメカニズムの解明
    (3) 島弧・沈み込み帯の不均質構造の解明と地震波動伝播の研究
    (4) 地殻内構造(活断層・火山)の解明
    (5) 地震津波災害の予測方法の開発
 新しい観測機器の開発、物理的モデルの構築、新しい解析手法の開発に努め、  地震活動やマグマ生成の場の状態の記述を精緻化するとともに、物質と熱の移動を解明し、  海溝型地震ならびに内陸地震の発生や火山噴火の物理的メカニズムを解明します。  特に沈み込むスラブとウェッジマントル構造における水循環に焦点を当て、  その統合的理解を目指します。また、津波など地震災害の予測手法の開発に取り組みます。